玄関は面積が限られているため、インテリアのセンスアップをするのが難しいと感じている人もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな時は壁面を活用しましょう。

白いビニールクロスに囲まれた空間はどうしても殺風景になりがちです。空いた壁面があったらお気に入りの絵や壁飾りなどを取りつけてみるのはいかがでしょう。ヨーロッパでは壁をキャンバスに見立てて、様々な飾りを取りつけてインテリアを楽しみます。

大きくイメージチェンジしたいなら鏡の取り付けがおすすめです。鏡は映り込みによって空間を広く明るく、そして豪華に見せてくれる効果があるので、空間のイメージが一新します。もちろんお出かけ前の身だしなみチェックにも役立ちます。

タイルを貼るのも素敵です。タイルは高級感があり、高耐久なのでよく手が触れる部分に貼っておけば汚れを防ぐこともできます。また消臭や調湿効果を持つ「機能性タイル」なら、気になる臭いや湿気を防いで気持ちのいい玄関になります。

壁面を上手に活用して、デザインと機能を兼ね備えた素敵な玄関を目指しましょう。

マンションの玄関で多い悩みは、狭く暗く感じてしまうというもの。こちらの事例は壁面全体に大きな鏡を取り付けることで、玄関に驚くほどの広がりが生まれています。

広く見せるポイントは、鏡に「床面」と「照明」を映り込ませることです。輝きのある床の大理石が繋がって見えるので、間口が実際より広く感じられるようになり、床材の豪華さがいっそう際立ちます。

また照明の光を映り込ませると、鏡の向こう側の存在感が引き立つので、より広く明るく感じられるようになります。

こちらは縁にカットを施したブロンズ色の鏡を複数枚組み合わせ、周囲に大判の大理石タイルを貼った玄関の事例です。鏡と大理石の上質な輝きは落ち着いた高級感があり、まるで高級ホテルのようです。

鏡を取り付ける際には、「縁の仕上」げや「色」にもこだわると、更にデザイン性が高まります。鏡の縁は安全のために軽く角を落としてありますが、大きく傾斜を付けたカットを施すと、プリズムのようにキラキラと光を反射して高級感が出ます。他にも金属や木のフレームを回す方法もあります。

また鏡の色を選ぶこともできます。グレーやブロンズ色なら落ち着いた雰囲気になり、インテリアに馴染みやすくなります。

鏡はタイルや照明と組み合わせることで、更に美しさが引き立ちます。鏡の周囲をタイルで貼り込んだり、照明でオブジェのように照らしたり、鏡を壁から少し浮かせて裏側に照明を取りつけて浮かび上がっているように見せるテクニックもあります。

こちらは壁を照らすタイプのスポットライトを使って、立体感のあるデザインタイルを浮かび上がらせた玄関の事例です。全体を明るくするのではなく、部分的な照射をすることで光と影の美しいコントラストが生まれ、表情豊かで個性的な玄関になっています。

玄関に鏡を取り付ける際には、何を映り込ませるかをよく考え、サイズや取り付け位置をしっかり吟味することが大切です。見せたくないものが見えてしまわないように注意を。大きな花瓶を置いて花を活けてそれを映り込ませるのもいいですね。

また重量があるので、計画から取り付けまで、専門家に依頼をすることをお勧めします。

玄関が素敵だと帰宅するたびに、お客様を迎えるたびに、誇らしく嬉しい気持ちになります。美しく機能的で、わが家ならではの個性が感じられる素敵な玄関を目指してみてくださいね。