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Vol.2「アートのある暮らし」後編

インテリアデザイナー 大橋規子

アートには壁に掛けて楽しむものだけでなく、棚やカウンターなどに置くオブジェもあります。お手持ちのフラワーベースやフォトフレームもインテリアオブジェとしてディスプレイすることで素敵なインテリアになりますのでぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。

ポイントは色とリズム

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お部屋で楽しむオブジェとして、フラワーベースやフォトフレームなどのインテリア小物(以下小物)を飾るのも素敵ですね。
リビングの棚などに複数の小物をディスプレイするときは、ちょっとしたポイントをおさえると印象がアップします。

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ひとつは、色。お好みもありますが、置く小物の色味をニュートラルカラーで揃えると、シックにまとまり、インテリアにもなじみやすいように思います。
お好きな色をアクセントカラーとして入れても素敵です。色をいくつか入れた背の高いもの、低いものなど、リズム感を意識して配置すると、全体に動きがあるディスプレイになります。
小物と小物を均等に配置すると安定感が生まれますが、小物と小物を重ねたり、少し離したりすると“間”をつくることができます。

“間”の取り方、置き方などは、空間とのバランスもありますので、少し引いて全体を見ながら工夫してみてはいかがでしょうか。

イメージから小物のテイストを考えてみる

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ディスプレイに使う小物選びですが、その時その時で気に入ったものをチョイスしていて、インテリアがまとまりづらい、というお悩みもあると思います。
そんなときは、どういうイメージでまとめたいのかを一度考えてみるのもおすすめです。

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例えば、「ナチュラルテイスト」「モダンテイスト」「アジアテイスト」など、目指すイメージによって合わせる小物や素材も変わってきますね。
ご自分が惹かれ、心地よいと感じるイメージは何かを整理しておくと、自然と選ぶ小物のテイストが決まり、お部屋の雰囲気もまとまりやすくなるのではないでしょうか。

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もうひとつ、大切にしたいのは見せるためのコーナーです。特に玄関は、そのお家のアイポイントになる場所だと思いますので、ご自分が好きなもの、お客様にご覧いただきたいものを置いておもてなしのコーナーを作ってみてはいかがでしょう。

書棚にも小物のための余白を

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アートを感じさせる小物には、装丁の美しい洋書などもありますね。お手持ちの中にそのような本があれば、ディスプレイの一部として生かしてみてはいかがでしょう。
表紙を見せたいときには、インテリアショップなどに専用のスタンドもありますので、利用してみてください。

本がお好きな方なら、リビングに書棚などを置かれているかもしれませんが、収納優先で詰め込みがちという場合は、インテリアの視点からちょっと見直してみるのもひとつです。
本の高さや背表紙の色を揃えたり、置き方を工夫したり、少し“間”を取って空いたところにフォトフレームなどを置いてもいいですね。

このように、空間に余白をつくることも、小物を飾る上では大切だと思います。

光の効果を使い奥行き感をプラス

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小物の演出をオブジェとして引き立てるために取り入れたいのが光の効果です。同じ小物でも光が当たることで陰影ができ、ぐっと奥行きが感じられます。

棚下灯が入ったギャラリー風の飾り棚などもありますが、近くにコンセントがあれば、ライトを置くことで、同じ効果が得られます。
棚の中ならミニライト、カウンターの上ならスタンドライトなど、照らしたい小物や場所に合わせて設置されるとよいのでは。

アートは、生活に直接関わるものではありませんが、空間を豊かにし、眺めているだけで心の癒しや安定につながるように思います。
ディスプレイのイメージを想像しながら、好きな小物を一つひとつ集めるのも楽しいのではないでしょうか。

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エンネデザイン株式会社 代表取締役
インテリアデザイナー 大橋規子

主に分譲マンション専有部のモデルルームデザイン、カラースキーム、仕上仕様デザインを中心に
インテリアコンセプト、インテリアプランからディスプレイコーディネートまでトータルに住空間をデザインしています。