Home > INTERIOR JOURNEY > Vol.2 倉敷フィント
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日本伝統の木工技術を活かして木製家具を作る専門メーカー 日本伝統の木工技術を活かして木製家具を作る専門メーカー

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倉敷川沿いに広がる倉敷美観地区。白壁で統一されたクラシックな建物が続くこのエリアは、国内外から多くの観光客が訪れる岡山県内でも随一の観光地です。倉敷川には観光客を乗せた川舟が行き交い、川のほとりでは人力車が待機するといった賑わいを見せる一方、裏通りにはしっとりとした情緒豊かな老舗が軒を連ねているので、そぞろ歩きもまた楽しいものです。

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多くの観光客で賑わう倉敷美観地区の中心部。
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老舗の店が並ぶ裏通りにあたる本町通り。

倉敷の街は、全国で2番目に古い民藝館である「倉敷民藝館」が昭和23年に開館し、倉敷ガラスや倉敷ノッティング(手織り製品)といった伝統工芸が誕生するなど、ものづくりが盛んな土地としても有名。やはり美観地区の北側にある本町通りにも製帽所や酒造などが並んでいます。
そして、その奥にひっそりと佇むのが、「倉敷フィント」。白壁の蔵を改装した家具店です。

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「倉敷フィント」の入口。

「倉敷フィント」が取り扱うアイテムはオーダーキッチンやオリジナル家具、オリジナル仏壇、デンマークを中心とした北欧家具……と多彩。
北欧と聞くと縁遠く感じる方もいるかもしれませんが、限られた資源を有効に活用する点や木に親和性を感じる点、ものづくりにこだわる点など、実は日本との共通点も少なくないのです。
そんな北欧家具を、伝統的な日本建築のなかで日本の家具とともに見られるという点においてユニークなショップといえるでしょう。

店内を見回すと、1階にはオリジナルや国内メーカーの家具が並んでいます。オリジナルチェアには北欧家具によく見られるペーパーコードを用いたものが多く、例えばダイニングチェア「2005 J CHAIR」は、座面にペーパーコードを採用することで快適性と軽量性を実現し、アームと後脚にかけての美しいラインが特徴です。
ロッキング機能をもたせた座椅子「YURAGI」は、ペーパーコードの素材感と低く抑えたプロポーションが、洋室にも和室にも違和感なく溶け込みます。

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1階。左手前がオリジナルの座椅子「YURAGI」。 オリジナルのダイニングチェア
「2005 J CHAIR」。

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左:1階。左手前がオリジナルの座椅子「YURAGI」。

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右:オリジナルのダイニングチェア
「2005 J CHAIR」。

2階は、北欧を代表する名作が並び、まさに北欧家具ギャラリーと呼ぶにふさわしい空間。 特に、デンマークのハンス・J・ウェグナーの品揃えが充実しています。ウェグナーは弱冠17歳で家具マイスターの資格を取得し、その後500脚以上の椅子をデザインした巨匠であり、日本でもロングセラーとなっている「Yチェア」のデザイナーとして有名。北欧で日本のデザインが受け入れられたように、北欧家具もまた日本の住宅と相性がいいことを証明しています。

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2階 ハンス・J・ウェグナーを中心に、アルネ・ヤコブセンやアルヴァ・アアルトら、北欧家具の名作がずらり。

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「倉敷フィント」があるのは、明治15〜20年頃に建てられた商家造りが特徴的な、楠戸家住宅の敷地内。倉敷を代表する名家である楠戸家には作家の司馬遼太郎や、バーナード・リーチをはじめとする民藝の関係者ら、多くの文化人が訪れたそうです。
現在、同じ敷地内には「倉敷フィント」のほかにも、明治2年から続く「はしまや呉服店」や蔵を改装したギャラリーカフェ「夢空間はしまや」、イタリアンレストラン「トラットリアはしまや」などがあります。

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明治2年創業の「はしまや呉服店」。のれんの屋号の“◯と”は、創業者の徳吉の名前が由来。
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楠戸家住宅の中庭。左手の階段が「夢空間はしまや」のカフェスペースの入口。

「夢空間はしまや」は、歴史を感じさせる重厚な梁と、バリから輸入した家具や調度品が落ち着いた雰囲気。

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「夢空間はしまや」のカフェスペース。

プランナーの楠戸紀子さんは、この建物で生まれ育ったとのこと。 子どもの頃は「隙間風は寒いし、段差は多いし、お風呂は外にあるし嫌だった」そうですが、今では「幼い頃に遊んだ蔵を改装したカフェでお客様を迎えることが楽しい」と笑って話してくださいました。

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新メニュー「吉田牧場のチーズが入った まると焼きセット」。

実は、これまでのメニューはドリンクが中心だったのですが、オープンから20周年を迎えた今年3月には、日替わりのフォカッチャ「はしまや風フォカッチャ」や、はしまやの屋号の“◯と”の焼印が入ったお菓子と ドリンクのセット「まると焼きセット」などが 登場し、フードメニューが充実。

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新メニュー「吉田牧場のチーズが入った まると焼きセット」。

また、隣接するギャラリーではさまざまなジャンルの作家の個展が開催され、取材時には地元のアーティスト3人による展示、販売が行われていました。珈琲や紅茶、スイーツを楽しみながら、アートに触れたり、楠戸さんの話を聞いたり、長居したくなる空間です。

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「夢空間はしまや」のギャラリースペース。 右が「夢空間はしまや」のプランナーの楠戸紀子さん、左が店長の岩城真紀さん。

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「夢空間はしまや」のギャラリースペース。

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右が「夢空間はしまや」のプランナーの楠戸紀子さん、左が店長の岩城真紀さん。

次回は、岡山で誕生し、日本を代表する家具ブランドへと成長した「MASTERWAL」のものづくりへのこだわりを中心にレポートします。

倉敷フィント(FINT)
〒710-0053 岡山県倉敷市東町 1-3
TEL : 086-476-7204
10:00〜17:00 火曜定休

夢空間はしまや
〒710-0053
岡山県倉敷市東町1-20
TEL&FAX : 086-451-1040
11:00〜18:00 火曜定休