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日本伝統の木工技術を活かして木製家具を作る専門メーカー 日本伝統の木工技術を活かして木製家具を作る専門メーカー

Meet with TAKUMI KOUGEI

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岡山県の家具メーカー、アカセ木工がプロデュースするブランド「MASTERWAL(マスターウォール)」。2006年に本格的にスタートして以来、東京、大阪、仙台、岡山、横浜、名古屋と着実にショップを増やしています。住まいにこだわりをもつ多くの人に支持される理由は何なのか、その秘密を探るべく、岡山県浅口郡里庄町にある工場を訪れました。

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本社に併設された工場

整理整頓が行き届いた広い工場内に入ると、まず製材置場があります。たいていの家具工場では、樹種別に保管されているのですが、こちらでは1種類の木がスペースの大部分を占めています。その木はウォールナット。これこそ、ブランド名に込められた「ウォールナットのマスターに」という想いを表しているのです。なぜ、ウォールナットを選んだのか。藤井幸治社長にうかがいました。

「隣県である広島の府中は家具の産地として有名ですが、岡山はほとんど知られていません。そのため、自分たちの個性を押し出してブランディングしていく必要がありました。ウォールナットは色や木目がきれいで、加工もしやすく、家具に適しているのですが、国内で他にやっているところがありませんでした。だから、ウォールナットを極めたいと考えたんです」

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入荷した状態のウォールナット
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表面を削り落とすと、美しい木目が現れます

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ウォールナットへのこだわりは、材料選びから始まります。マスターウォールでは、北米産の樹齢が70〜80年のものを輸入していますが、これは木目がつまっていて、良材だからだそうです。工場へ入荷されると、材料の良し悪しをチェックし、テーブル、椅子、ソファなどの家具の種類別、さらにそれぞれの部材別に木取りをおこない、それから加工、組立の工程へ進んでいきます。

「もうひとつのこだわりとしては、ウォールナットを無垢材として使用することが挙げられます。無垢材とは、合板や集成材ではなく、丸太から切り出した木材のことで、天然木本来の風合い、一つひとつ異なる木目などが魅力です。

どの家具のどの箇所に使用するか、サイズはもちろん、節や穴、キズなどの有無を確認し、印をつけます。最終の工程を経験した熟練の職人が担当することが多いそうです

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そして、最終的にオイルを塗布して仕上げます。オイル仕上げの場合、使用していくうちにキズやシミがつくこともありますが、それらも家族の歴史として愛着を感じられることでしょう。どうしても気になるときは、削ったり、再度オイルを塗ったりとメンテナンスも可能です。これは無垢材ゆえの利点といえるでしょう。

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端材を有効に活用するために開発された「MOSAIC TABLE(モザイク テーブル)」。端材を集めて接着することで表情豊かな天板となります

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板を並べ替えながら、テーブルの天板の木目や色味が自然に見える組み合わせを検討中
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どちらの面を上にするべきか検討し、組み立てをおこないます
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天板の場合、きめの細かい番手(320番)のサンドペーパーでなめらかに研磨します
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最終のオイル塗装仕上げ。マスターウォールではポリウレタン塗装もできますが、ほとんどのお客様がオイルを選ぶとのこと

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最後に、ロングセラーのソファ「MORELESS SOFA(モアレス ソファ)」を例に、マスターウォールのブランディングについてご紹介しましょう。

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MORELESS SOFA(モアレス ソファ)

製品名の由来は、20世紀の建築の三大巨匠のひとり、ミース・ファン・デル・ローエの名言「Less is More(より少ないことは豊かなこと)」。そのすっきりと凛とした佇まいは単体としても美しく、しかも現代の住宅事情にマッチしているのです。高さを抑えたプロポーションは空間を広く見せ、さらに、美しく仕上げられた後ろ姿は空間をゆるやかに仕切ります。また、組み合わせ次第では、リビングダイニング兼用スペースにもなります。

ブランディングとは小難しいことではなく、このように、暮らしを真摯に見つめることなのではないでしょうか。

木を吟味し、加工法を熟考し、暮らしを見つめ続けることが、マスターウォールが理念として掲げる「100年後のアンティーク家具へ」とつながっていくのでしょう。

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本社の2Fにあるショールーム
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アカセ木工の藤井幸治社長
マスターウォールをわずか10年ほどで国内を代表するブランドへと育て上げました