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Vol.6 レストラン&カフェ「宮島 レ・クロ」

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世界遺産である宮島の厳島神社のほど近く、土産物店が立ち並ぶ賑やかな商店街から一本入った町家通り。一転して静かな、風情のある街並みに溶け込むようにして佇む、白い暖簾が清々しい日本家屋があります。それが、邸宅レストラン&カフェ「宮島 レ・クロ」。明治45年(大正元年/1912年)に住居として建てられた、築100年を超える建物がリノベーションを経て、2016年9月にレストランとして新しい命を吹き込まれたのです。

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真っ白な暖簾が掲げられた「宮島 レ・クロ」のエントランス。格式を感じさせる門構えですが、ランチやカフェも気軽に楽しめます。

四季折々の表情を見せる日本庭園に臨む店内でゲストを迎えるのは、地元宮島発祥の老舗家具メーカーであるマルニ木工の代表作「HIROSHIMA」アームチェア。この建物で、この椅子を採用することになったきっかけは、黒越シェフの一目惚れだったといいます。

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左:築100年以上の日本家屋にリノベーションを施した店内に、マルニ木工の「HIROSHIMA」アームチェアが馴染んでいます。 右:店内から眺められる見事な日本庭園の、苔生した蹲(つくばい)に悠久の歴史が感じられます。

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築100年以上の日本家屋にリノベーションを施した店内に、マルニ木工の「HIROSHIMA」アームチェアが馴染んでいます。

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店内から眺められる見事な日本庭園の、苔生した蹲(つくばい)に悠久の歴史が感じられます。

「以前ショールームで見てから、この椅子しか買いたくない、とまで惚れ込んだのが、この『HIROSHIMA』でした。デザインが美しく、座り心地がいい。木とは思えないほど肌触りが柔らかくて、腰の当たりも、まるでクッションがあるかように気持ちいいんです。別店舗のためにウォールナットを購入したことがきっかけで、マルニ木工創業者の生家である、この建物をご紹介いただき、ここで使う椅子もやはりこれしかないと思って、今度はオークを選びました」

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左:座面のワインレッドが空間をエレガントな雰囲気に彩ります。右:2階にもマルニ木工の家具が採用されています。1階では「HIROSHIMA」は布張りタイプ、2階では板座を使用。

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座面のワインレッドが空間をエレガントな雰囲気に彩ります。

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2階にもマルニ木工の家具が採用されています。1階では「HIROSHIMA」は布張りタイプ、2階では板座を使用。

座面は厳島神社をイメージして、気品あるワインレッドをシェフ自らセレクトしたという「HIROSHIMA」。来店した方は皆、木の質感を確かめるように椅子を触るのだそうです。ときにはゲストから「座りやすい椅子ですね」と言われることも。しかし、そんな椅子だからこそ困ったこともあるらしいのです。「あまりに座り心地がいいせいか、皆さん長居されるんですよね(笑)」

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左:椅子とテーブルで食事するための空間を華やかに演出するシャンデリア。折り上げ天井により洋風な雰囲気が強調されています。右:障子の組子細工や欄間細工が目を引く、和の空間に調和するマルニ木工の「HIROSHIMA」アームチェア。

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椅子とテーブルで食事するための空間を華やかに演出するシャンデリア。折り上げ天井により洋風な雰囲気が強調されています。

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障子の組子細工や欄間細工が目を引く、和の空間に調和するマルニ木工の「HIROSHIMA」アームチェア。

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店内をぐるりと見渡すと、古い金庫がオブジェのように置かれていたり、彫刻が施された木製の階段がそのまま使われていたり、節だらけの床柱が存在感を放っていたりなど、住宅だった頃の面影が感じられます。

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左:片隅に置かれた重厚なつくりの古い金庫も、かつてはこの家で使われていたとのこと。中:住宅として使われていた頃のままだという階段。手摺りの彫刻がインテリアのアクセントに。右:建物の随所に組子細工が見られます。細部にも職人の繊細な技が生きており、日本人の美意識の高さを感じずには入られません。

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片隅に置かれた重厚なつくりの古い金庫も、かつてはこの家で使われていたとのこと。

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住宅として使われていた頃のままだという階段。手摺りの彫刻がインテリアのアクセントに。

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建物の随所に組子細工が見られます。細部にも職人の繊細な技が生きており、日本人の美意識の高さを感じずには入られません。

そんな新と旧、和と洋が調和する空間でいただけるのは、イタリアンをベースにしたモダン西洋料理。黒越シェフの「歴史ある建物で、広島の味覚を気軽に味わっていただきたい」という気持ちを映して、食材は穴子や牡蠣といった瀬戸内海の幸や、瀬戸もみじ豚のほか、野菜も地元産を中心に使用しています。

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左:スペシャリテのひとつ「穴子のグリル バルサミコソース:1,500円。甘みと酸味が絶妙なソースが香ばしい穴子の旨みを引き立てます。右:「この椅子はデザインも座り心地も気に入っています」と黒越シェフ。

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スペシャリテのひとつ「穴子のグリル バルサミコソース:1,500円。甘みと酸味が絶妙なソースが香ばしい穴子の旨みを引き立てます。

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「この椅子はデザインも座り心地も気に入っています」と黒越シェフ。

この空間が心地よい理由。それは、長きにわたり人々の暮らしを守ってきた建物が、大らかにゲストを迎え入れているからであり、新旧のデザインが穏やかに響き合っているからであり、シェフが想いを込めて料理をつくっているからであり、スタッフの心配りが細部にまで行き届いているからであり、椅子が優しく体を支えてくれているから。数え切れないほどの理由を発見しに、次の連休には宮島へ出かけてみてはいかがでしょう。

宮島 レ・クロ

住所 :広島県廿日市市宮島町527-1
電話 :0829-30-7196
営業時間 :11:30〜17:00(ランチ11:30〜14:30)、17:30〜20:00L.O

宮島桟橋から徒歩約7分

http://lesclos.jp/miyajima_les_clos