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LIFE WITH PHOTOGRAPHS

アートに憧れはあるものの、どんな風に出会い、飾ったらよいのかわからないーーそんな方には、現代的なインテリアにもよく似合うアート写真がおすすめ。コレクターたちの豊かな暮らしの作り方を参考に、写真雑誌「IMA」がアートフォトのある暮らしをご提案します。

夫婦で共有するアートを買うという趣味

SATOSHI SHIRAKI、MICHIYO KAMATA
白木 聡、鎌田道世

Text:IMA Photos:Yoichi Onoda
IMA=文 橋本裕貴=写真

ふたつの審美眼だからこその発見

―おふたりは、日本のアー卜界では有名なコレクター夫妻として知られています。写真だけでなく、現代アートを幅広くお持ちですが、コレクションの数はどのくらいでしょうか?
白木何百点かはあると思います。そのうち1〜2割ほどが写真。学生時代の頃に、コレクションを始めましたので、もう30年以上になりますね。
―鎌田さんは、白木さんと知り合った頃、アートを購入するということについてどう思いましたか?
鎌田それは驚きますよね。当時、私は美術館に行くことはあっても、ギャラリーはほとんど知りませんでした。しかも、その場でギャラリストと作品を買う話をしているわけですから。それが、ふすま1枚分はあるリチャード・セラの大きな作品だったりするんですから! ―いまでは、すっかりおふたりの趣味になったんですね。
鎌田そうですね。たまの連休で行くところも、海外のアートフェアや美術館など、やはりアートが軸になるんです。
白木リゾートなどは少ないですね。休みなのに、帰るとヘトヘト(笑)。
―作品を買うときは、どうやって決めるのでしょうか?
白木基本的には合議制です。衝動買いはあまりなくて、しっかり話し合って決めます。年間予算的なものもある程度は決まっていますが……。
鎌田いつも超えちゃうね(笑)。作家の経歴はもちろん、同じようなポジションにいるほかの作家についても調べたり、いろいろ話しをします。
白木お互いの好みは似ているんですけど、もちろん違うときもある。それでいろいろと話をしていると、そういう意見もあるのかと、見方が広がって面白いんです。

アートが新たな出会いの場となる

―作品の維持も大変そうですが。
白木家で飾る以外にも倉庫を借りて保管しているのですが、今後どうしていこうかというのが大きな問題ではありますね。
―美術館を作るとか?
鎌田そのお金があったら作品を買っちゃう(笑)。
白木以前、美術館でコレクションを展示したことがあって、普段とは違い客観的に自分たちのコレクションを見ることができ、面白い体験でしたね。その際、人からクリーンな感じの作品が多いねと言われたりもしました。それまで意識したことがなかったけど、なるほどそうかもしれないなと。
―今後はどういうコレクションを?
白木新しい作家に出会いたいというのはいつもありますね。あとは、コレクションの行く末をどうするか。アメリカのコレクター夫妻を描いた映画『ハーブ&ドロシー』を観て、とても人ごとではないなと痛感しました。
鎌田アートがあって本当によかったなと最近強く思うんです。アーティストやギャラリストなど、いろいろな人と知り合うことができたのもアートのおかげだし、将来仕事を引退しても、長く続けてきた大切な趣味としてこれからもっと楽しみたいと思います。
 

PROFILE
白木さんは学生時代よりコレクションを始め、日本だけでなく、世界の現代アートを30年以上も間近に見てきた。現代アートコレクターとしてのふたりの長いキャリアの間には、村上隆、奈良美智など、彼らがまだあまり知られていない若い頃から知り合い、コレクションを通して多くの作家の活動を応援している。

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