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終の棲家としてのマンションを考える
これからを長く快適に暮らすために

一級建築士事務所 OfficeYuu代表 Yuu

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利便性や安全性に優れたマンションが、終の棲家として選ばれるケースが増えています。今回は、マンションを終の棲家にするメリットや、新築当時から住み続けたマンションをリフォームして、この先を長く安心して暮らせる理想的な住まいにした事例をご紹介します。

終の棲家の選択肢
マンションをリフォームして暮らすメリット

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終の棲家の選択肢の中には、新築マンションへの住み替えもあります。こちらは最新のマンションのモデル事例です(野村不動産分譲済み)

終の棲家には、住み替え、建て替え、リフォームなどさまざまな選択肢があります。今回は、いま住んでいるマンションをリフォームして終の棲家にするメリットや事例をご紹介しましょう。

利便性のよいマンションには、高齢になっても買い物や病院に行きやすい、戸建てに比べて家の管理がラクにできる、防犯面で安心度が高いなど、数多くのメリットがあります。

また共用部がバリアフリー化されたマンションであれば、室内はリフォームで改善することが可能なため、老後は戸建てからマンションへ住み替える人も少なくありません。

中でもいま住んでいるマンションをリフォームすれば、かかりつけの病院や行きつけの店、ご近所付き合いなど、これまで慣れ親しんだ住環境はそのままに、理想の終の棲家が作れます。

新築当時から住み続けたマンション
多すぎる部屋と物を整理

<リフォーム前の間取り>

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<リフォーム後の間取り>

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洋室だった部屋を生かして大容量のウォークインクローゼットへ。手持ちの衣類が全て収納できるので、衣替えも簡単です。玄関ホールにも窓ができ、明るく風通しのいい空間になりました(設計・施工:野村不動産パートナーズ)

こちらは新築当時からお住まいの築24年のマンションを、リフォームによって快適な終の棲家にした事例です。

元の間取りは一般的な2LDKのため、新築当時のままでは部屋数が多く、また物が増え過ぎたためにちょっとした物につまずいたり転んだり、危ないと感じるようになっていました。

そこで間取りを見直し、活用できていない空間を生かして大型のウォークインクローゼットを設置。各所にゆとりをもたせた間取りにすることで、家全体が明るくひろびろとし、風通しよく、バリアフリーで安全な終の棲家として生まれ変わりました。

快適な終の棲家にするリフォームのポイントは、ゆとりを持たせることにあります。収納はたっぷりと、部屋数よりも空間のゆとりを大切に。詰め込み過ぎないように計画することが大切です。

使い慣れたキッチンの形はそのままに
仕事や趣味が楽しめるスペースも

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キッチンカウンターの前のダイニングスペースには、壁一面の造り付け収納と、書斎コーナーを設置。窓の断熱性能を向上させる二重サッシは和風の障子デザインで落ち着いた空間に。

キッチン部分は、これまで長く使い慣れた形はそのままに、設備を最新のものにリフォームしています。最新の設備は使い勝手がよいのはもちろんのこと、安全性能が向上しているので、この先を長く安心して暮らせるようになります。

リビングとダイニングは一体化し、リビングで食事をしながらくつろげるように計画。家での時間をよりリラックスして過ごせるようになりました。

ダイニングの壁面には、大型の壁面収納と書斎コーナーを設置しています。

リビングやダイニングは散らかりやすい場所ですから、このように壁面を活用した収納を取り付けておくと、片付けがしやすくなり、いつも部屋を美しく整えておけるようになります。

また仕事や趣味を楽しむ専用のスペースがあれば、これまで以上に落ち着いて取り組むことができるようになり、毎日の暮らしがより充実することでしょう。

ゆとりある水まわり
この先を安心して暮らせるスムーズな動線

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白を基調とした水まわりには清潔感があります。間仕切り壁を取り払い、ひろびろとした明るい空間になりました。

浴室、洗面、トイレまわりの設備は最新のものへ入れ替え、出入り口は引き戸に。また洗面スペースの間仕切り壁を取り払うことで、明るく広々とした空間に生まれ変わりました。

細かく区切られた水まわりは、高齢になると身動きがとりにくくなることもあります。これだけのゆとりがあれば、車いすでもスムーズに動くことができ、掃除もしやすくなることでしょう。

将来を見据えた計画
これからを安全・快適に過ごす明るい住まい

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玄関脇の寝室の入口は、すりガラスが入ったたて格子の引き戸に。部屋と廊下が明るくなり圧迫感がありません。向かい側は大型のウォークインクローゼットの入口です。

インテリアは安らぎと癒しを感じさせるベージュを中心にコーディネート。玄関脇の寝室の入口は、すりガラス入りの引き戸にすることで、バリアフリー化と同時に、戸を閉めたままでも光が通り、開け放しておけば家中に風が抜ける気持ちのいい住まいになっています。

また今回のリフォームで意識したのは、自分たちがこの先を快適に暮らせるようにすることに加えて、将来的に売ったり貸したりしやすいようにするということ。設備や間取りを一新したことで、資産としても価値あるものに生まれ変わりました。

終の棲家の選択肢のひとつであるマンションのリフォームには、たくさんのメリットがあります。ポイントを押さえた計画でこれからを長く快適にお過ごし頂ければと思います。

※コラムの内容や掲載商品は執筆時の情報であり、予告なく変更される場合がございます。最新情報をご確認ください。

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Yuu

一級建築士事務所 OfficeYuu代表 Yuu

一級建築士、 インテリアコーディネーターとして数多くの現場経験や相談実績をもち、住宅リフォームコンサルタントとして快適な住まいづくりのノウハウを発信している。