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気になる我が家の「におい」の原因は?5つのチェックポイントと24時間換気システム活用法

一級建築士事務所 OfficeYuu代表 Yuu

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住んでいる人はなかなか気付くことができないのが家の「におい」です。玄関を入った瞬間、我が家はどんな「におい」がするのでしょうか。

今までたくさんのお住まいにお伺いしてきましたが、どこの家でも必ずと言っていいほど、その家独特の「におい」がします。しかしやっかいなことに、住んでいる人はなかなか気付くことができません。今回は、家の「におい」の原因となる6つのチェックポイントとその対策、24時間換気システムの上手な使い方をご紹介します。

排水口の「におい」チェック!
定期的な排水管清掃は忘れずに受けて

家の「におい」の原因はひとつではありません。様々なものが組み合わさり、その家独特の「におい」になっています。我が家がいつも気持ちのいい空間であるよう、まずは家の中に悪臭の原因となっているものが無いか、チェックしてみましょう。

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システムバスの排水口です。目皿と呼ばれるフタを外したところです。アミカゴのようなヘアキャッチャーを外し、隅々まで丁寧に掃除をしましょう(撮影:一級建築士事務所 OfficeYuu

1つめのチェックポイントは浴室、キッチン、洗面、洗濯機などの排水口です。排水口は皮脂、髪の毛、食品のカスなどが通る場所ですから、汚れが付きやすく、溜まると悪臭の原因になります。

排水口の掃除方法は、機種により掃除の仕方が異なります。取扱説明書をよく確認し、週に1度は丁寧な掃除を行いましょう。それだけでも家の「におい」が変わります。またマンション全体で行う定期的な排水管清掃は、排水管の詰まりや悪臭を防ぐ大切な掃除です。忘れずに受けるようにしましょう。

意外なところでは洗濯機が「におい」の原因となっていることがあります。洗濯槽で雑菌が繁殖すると悪臭の原因になり、洗濯物にもうつります。専用洗剤を使って定期的に洗濯槽の掃除をすれば安心です。

トイレの「におい」チェック!
便座や便器のスキマの汚れをていねいに掃除

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上の写真は便座がリフトアップして便器とのスキマの掃除がしやすくなっている機種です。便器と床とのスキマの汚れはブラシを使ってかき出しましょう(撮影:一級建築士事務所 OfficeYuu

2つめのチェックポイントはトイレです。スキマに汚れが残っていると悪臭の原因になります。手が届き難く、汚れが残りやすいのはこの写真の2か所、便座と便器のスキマと、便器と床のスキマです。

便座の持ち上げや取り外しができる機種は、取扱説明書に方法が記載されていますので、事前に確認してから行いましょう。持ち上がらない、もしくは取り外しができない機種の場合は、スキマ用ブラシや古い歯ブラシなどを使ってていねいに汚れをかき出し、トイレクリーナーで拭き取りましょう。

忘れがちなのが便器の根元、床とのスキマです。しずくが垂れて汚れが入り込んでいることがありますので、こちらもブラシで汚れをかき出しましょう。それだけでも、気持ちのいい空間に変わります。

キッチンの「におい」チェック!
ゴミ箱が悪臭の原因?換気扇を忘れずに

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調理中の換気不足は家の「におい」の原因のひとつです。料理を始める少し前に換気扇のスイッチを入れておくと、空気の流れができるので調理中のにおいを効率よく排出してくれます。

3つめのチェックポイントはキッチンです。キッチンは調理を行い、火と水を使う場所ですので様々な「におい」が発生します。中でも悪臭の原因となりやすいのが、ゴミ箱に染みついた悪臭と、換気扇のつけ忘れです。

キッチンのゴミ箱は、食べ物の汁が付着しやすく汚れやすい状況にあるため、ゴミ箱そのものが悪臭の原因となっていることがあります。汚れが付いたらすぐに洗い、いつもキレイに保ちましょう。

抗菌加工がされたゴミ箱や、フタに触らずにゴミを捨てることができるセンサー付きゴミ箱もあります。

下記のコラムで便利なキッチン用ゴミ箱をご紹介しています。 ⇒絵になるキッチンのゴミ箱7選、おしゃれで省スペース、便利な分別タイプも

布類の「におい」をチェック!
洗えない物は拭き洗いですっきり

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布製のソファーやぬいぐるみは拭き洗いをしましょう。まずは目立たないところで試し、変色や縮みなどが起きないかを確認してから行いましょう。

4つめのチェックポイントは布です。布は基本的に「におい」を吸着しやすい性質があるため、室内に布を多用していると「におい」が強く感じられます。カーテン、カーペット、ソファー、クッション、布団、衣類、ぬいぐるみなど、消臭スプレーを吹きかけるだけでは根本的な解決にはなりません。

「におい」対策で大切なことは、これらの布類をいつも清潔に保つことです。洗濯表示を確認し表示に沿ってこまめに洗濯をしましょう。布団は丸洗いのクリーニングに出すとさっぱりします。

洗濯ができない布製のソファーやカーペット、ぬいぐるみなどは、拭き洗いをするとスッキリします。拭き洗いとはタオルなどに薄めた手洗い用の洗剤を含ませて硬く絞り、表面を丁寧に拭き取る方法です。最後は水で拭き取り、乾いた布で仕上げてしっかり乾かしましょう。

カーテンの洗濯方法は下記コラムでご紹介していますのでご覧下さい。 ⇒毎日を気持ちよく暮らす機能性カーテン5選!遮熱、遮音、紫外線カットや抗ウイルス性能も

エアコンの「におい」をチェック!
内部のクリーニングも定期的に

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エアコンの内部が汚れていると悪臭の原因になります。内部のクリーニングは専門家に依頼するのが安心です。

5つめのチェックポイントはエアコンです。エアコンの内部が汚れ、カビが発生していると悪臭がします。1年に1回はエアコン内部のクリーニングを心掛けましょう。ただし最近のエアコンは複雑で精密なため、内部は専門家に依頼するのがおすすめです。

エアコンのフィルター掃除の方法や内部のクリーニングについては下記コラムでご紹介していますのでご覧下さい。 ⇒暑い夏を涼しく過ごす!エアコンの効きをよくする部屋づくりのコツ

24時間換気システムをチェック!
室内の空気を新鮮に保つために

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浴室換気乾燥機のリモコンの写真です。24時間換気のスイッチが付いています。冬期モードが付いているタイプもあります。冬期モードとは標準より換気量を少し減らす機能です(撮影:一級建築士事務所 OfficeYuu

最後のチェックポイントは、24時間換気システムです。スイッチが入っているか確認してみましょう。24時間換気システムは、約2時間に1回、家の中の空気がすべて入れ替わるように設計されています。最近の住宅は気密性が高いため、空気の入れ替えが必要です。嫌な「におい」や結露を軽減する効果がありますので、止めないようにしましょう。

また排気するためには給気が必要です。マンションの一般的な24時間換気システムは、各部屋に設置された給気口から自然に空気を取り入れ、浴室の換気扇など使って排気します。

給気口内部に入っているフィルターは花粉やPM2.5、車の排気ガスなどの外気の汚れを吸着していますので、月に一度はチェックし、1年ごとに新しいフィルターに交換しておけば安心です。

家の「におい」の原因になるものには、他にもペット、たばこなどがあります。家の「におい」は毎日の暮らしの中で生まれる様々なものが入り混じったその家の生活臭です。訪れるお客様が心地よくいられるよう、原因を知りしっかり対策して爽やかな毎日を過ごしましょう。

※コラムの内容や掲載商品は執筆時の情報であり、予告なく変更される場合がございます。最新情報をご確認ください。実施する際は、お客様ご自身の責任において行っていただきますようお願い申し上げます。

Yuu

一級建築士事務所 OfficeYuu代表 Yuu

一級建築士、 インテリアコーディネーターとして数多くの現場経験や相談実績をもち、住宅リフォームコンサルタントとして快適な住まいづくりのノウハウを発信している。